第133回 吉武泰水ゼミ@建築家協会

第133回 吉武泰水ゼミに参加。

今回のテーマは(株)MTS雪氷研究所を主宰する松田益義氏による「建築と気象の関係:気象学者の考える快適な建築環境」。

 

建築といえば、屋外で、雨や風や雪にさらされるもの。

近年、ビルの高層化に伴い、上層階では雪が降っているのに下層階では雨が降っているという現象が生じたり、風の影響により、ビルの片側が銀世界なのに同じビルの反対側にはほとんど雪がないなどの現象が生じたりしている。

豪雪地帯における屋根の雪下ろしは、高齢化社会においてますます負担の大きい作業となってきている。

 

設計は、なかなか、気象とのたたかいである。

 

21世紀になっても未だ人間にはどうにもコントロールできない「気象」というものを「建築」との接点から捉える松田氏の報告。

自然の営為と人間の活動との関係について考えさせられる、壮大なものであった。

なにしろ、

「われわれは、氷河期と氷河期との間にある一瞬に生きている」

という時空間の把握からして、壮大なのである。

 

「マンションの18階の壁面に付着した雪が低温により大きな氷の塊となって落下し、3階のベランダにいた人を傷つけた場合、法的責任は誰が負うか?」

この、ふいに出てきた法律家向けの問題提起は、本日の壮大なテーマからは目眩がするほど異なる世界のもののように思えた。

しかしながら、これもまた「雪氷と建築」の重要課題。

 

気象学者・建築家・法律家が赤ワインを片手に「雪氷と建築」について語る。

氷河期と氷河期との間においても、おそらく、そう何度もないように思われる、充実した夜が更けた。

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